アグネス・チャン×金美齢×朱建栄

司会「今日は香港のデモから中国そして日中関係の今後について読み解いてまいります。まずは香港出身のアグネス・チャン。アグネスお久しぶりです」

アグネス「お久しぶりです」

司会「今の状況憂いているんじゃないかと思うんですが今回のデモについては感動してますか?

アグネス「学生たちが政治に興味を持つというのはすごい良いことだと思います。でも香港の基本法というのは、もともとイギリス植民地から返還される時にイギリスからのおみやげとして作ってくださったんですよね。その基本法を無視して中国に香港の将来を決めてもらうというのは私は良くないと思うんです。今デモ隊は直接中国政府に基本法を変えて直接選挙にしてほしいという事なんですけど実際にもうすでに香港は、直接選挙しているんですね。代表も議員も自分たちで選んでいるんです。長官だけがその選んだ代表が選ぶという事なんですね。それで今回要求しているのがその長官も自分たちで選びたいという事なんですね。だけどそれだったらやっぱり香港の立法局、立法会とか賛成してからじゃないと北京の鶴の一声で香港の体制が変わると一国両制度が守られない」

司会「今の基本法は守るべきだと?」

アグネス「守るべきです」

司会「デモに対しては心配してる?危惧してる?」

アグネス「心配してる。だからできたらやっぱり香港の事は香港人が決めないと中国の鶴の一声で決められちゃうと困るんです」

司会「これは台湾出身の朱建栄さんに聞きたいんですが香港デモについてはどういう見方ですか?賛同ですか?それとも」

金「まず台湾で3月に学生のひまわり運動っていうのがありました。それがある意味インパクトがありまして台湾のいろんな世論が変わってきつつある。それで香港もなぜ今になってこの時期にっていう事になると、やっぱり『香港の事は香港の人が決める』ってアグネスさんはおっしゃっているけれども。しかしこの行政長官の直接選挙に民主派の人が一人も出られないという。つまり直接選挙っていう名を借りているんだけれども候補者は全部北京側が決めるというような状態になっているのが問題なんですよ。そうなると「香港人が決める」っていう事にならなくなっちゃう」

司会「このあたりはアグネスと考え方が違う」 金「全く違います」

アグネス「そこに書かれているように元々選挙委員会というのは1200人いるんですけど、これは1200人のうちに1160人は香港市民が選んでいる人たちです」 解説「香港に住む有権者は区議会の議員ですとか立法会の議員を選んでらして、その議員の皆さんの一部が選挙委員会のメンバーになっているという事で、この選挙委員会の方が行線長官の立候補者を決め、そして選挙委員会が投票されていますので、間接的ではあるんですけど民意が反映されているというのがアグネスさんの主張ですね」

アグネス「その他の例えば宗教団体とか労働組合とか専門職の人達の代表も全て直接選挙で私達が選んでいるんです。だからその中で全てが中国寄りとは限らない」 司会「朱建栄さんはどう思いますか」

朱「香港出身のアグネス・チャンは当然詳しいような細かいところにお詳しいと思いますけど。マクロ的に見れば香港返還というのは一つの中国の元での2つの制度という一国二制度という実験というのは世界で今までなかった。中国に返還されて、しかし中国の一部ではあるんですけど高度な自治という。そういう意味では最初から矛盾を抱えて、そしてその後も何度も試行錯誤して、今回も新しい試行錯誤の一環だと思うんですね。だからそれ自体がすぐ中国が香港の民主化を抹殺したとも私は思わないし、しかし香港の住民の人の懸念というのもある程度、選択して、出して当然ではないかなと。そういう意味であくまでも一つの国の中の二制度という事に模索。今回も模索の一環だと思ってます」

司会「デモはこれ収集つかないですね。収束の方向に向かないですね」

宮坂「これ両方共求めている事が違うので答えようのない事だと思うんですね。アグネスさんは、ようするに中国の意図が働いてないっておっしゃるんですけど、全国人民大会の総務委員会で決めた事でその前に香港白書の中で要するにこれ「民主は与える物だ」とはっきり言っているわけですね。その流れの中で要するに懸念が表明された事で選挙制度というのは、これは一つの事象であって、やはり積もり積もった中国に対する警戒感というのが出たという事だと思うんですね」

アグネス「だったらやっぱりその例えば、今回人民大会で決まった事でも香港の人達が提案してそしてその人民大会で議論してどうしても18歳以上が一人一票欲しいという事で今回改正になったんですけど2017年には一人一票になるんですけど、それでもやっぱり間接の選挙なんですね。要するに香港で選ばれた議員代表がまず候補者を選んでみんな一票ずつという事なんですね。間接の長官を選ぶ、間接に総理を選ぶというのはそういう民主主義たくさんあるんですね。日本もそうだしイギリスもそうだし。なんでこの基本法がとても大切かっていうと、これは香港人は自分たちの政治をやる堤防なんです。中国の管理が入ってこないために。だからやっぱり香港人が自分たちで話し合う事もすごい大事なんです」

司会「金さん。若者の怒りという観点から見ると怒りについては一言でいうと難しいと思いますが」

金「一番自分達の生活が失われていくっていう、それが基本なんですよ。今一国二制度っていうのがそもそも矛盾を含んでいるっていう事をおっしゃいましたけどね、香港の歴史を考えるとイギリスの植民地だったわけです。イギリスの植民地であった時代にはやっぱりある種の民主主義のルールという物があった。確かに植民地ではあったけれどもちょっと自由な、そしてルールを持ったコミュニティーだったんですよ。だけども香港の人間にとっては自分が中国人だっていう観念がどこかにあるわけ。だからそこに矛盾があるわけですね。だから香港返還が決まった時はある種の嬉しさもあったわけですよ。ところがどんどん返還が近づいてくるにつれて今度は恐れを持つようになった」

司会「このままじゃ若者の怒りが収まりようもうないと」

金「そうなんです。とにかく香港にも元々自由なところ、共産党から逃げてきた人が実はいっぱい来てるんですよ香港に。その底生から考えると一部の人は中華思想を持っているから中国人になるっていう事は嬉しい事だけど。しかし中国が近づいてくる、返還の日が近づいてくるにつれて皆さん慌てだしたんです。あの歴史を覚えている方はね、逃げられる人は全部逃げた。全部英語圏に逃げたんですよ」

アグネス「返還するときすごく怖かったです。人民軍がやってきて私達全部殺されるんじゃないかと思って。それでたくさんの人達は逃げたんですね。でも実際に一国両制度になってイギリスの植民地から私達も当たり前のように選挙権のない。上に立つ人はみんな白い人達という事も変わって一国両制度が結構守られて私達は選挙ができるようになったの。自分達の議員も選ばれて自分と同じ職種の代表も選ばれて香港はもしかしたら香港人でやっていけるのかなって。この一国両制度によってようやっと私達は民主主義を植民地の時に経験できなかった事を経験することになってたくさんの人達が戻ってきました。うちの家族もみんな戻ってきたんです」

金「ただし全部外国の国籍を取ってから戻ったんです」

アグネス「いやでも、それでもみんなここにいるんです」

金「カナダだとかイギリスだとかオーストラリアで国籍を取ってからまた香港に戻ってきた」

司会「アグネスさんがどこの国籍ですか?」

アグネス「私は香港のイギリス国籍です」

司会「今の香港の状況をもう少しきちんと詳しく見るために色々データーがあります。ご紹介してまいります。

「香港へ中国から訪れました観光客の数ですが2012年の調べでは一年間に4862万人いらしゃっているんですね。香港の人口が700万人ですのでおよそ7倍近い人達がいらっしゃっているという事でかなりの数がいらっしゃているんですね。そして消費物価上昇率を見ますと香港は年に4.3%上昇という事でかなりの上昇率ですよね。萩生田さんは8月に香港に訪れたようですけどなにか変化を感じましたか?」

萩生田「私は元々香港の大ファンでかねてから度々おじゃましてたんですけど今年は予算委員会で二階委員長を団長にして視察団でおじゃましたんですけど、確かに大陸からのお客様がものすごく増えて正直申し上げて買い物をしたくてもお店の中を入場規制しているような状況なんですね。そして歩道には多分大陸の方達がベタッと座り込んで次の入場を待っているというね。そうまでして買い物をなかなか日本人はしないですから、まあ言うなれば中国化がどんどん進んでいるなって事をちょっと危惧して、これだと香港を敬遠してしまう日本人観光客が出てくるんじゃないかなっていう事を逆に心配しました」

司会「中国からの観光客については富坂さん、いろんな人が指摘しますね。今多いですから」

富坂「まあ、実際今年いわゆる反大陸観光客デモっていうのが起こりまして。それで少数ではあったんですけど街を練り歩いて「大陸の観光客出て行け」っていう事をやったんですよね。それは全体的な人の声を代表しているかどうかは別として、いろんな所で中国の影響を受けて変わった。ライフスタイルとかも変えられたところがあるんですよね。例えば一番困っているのは住宅とかですね。後は粉ミルクなんかも現地が使う人よりも大陸の人の方が高く買うのでお店の人が出さなかったりとかそういう事もしたりとか」

「今住宅とういう話も出ましたけど香港の不動産の高騰というのはもうかなりの物なんですね。例えばこちらの物件ですけれども、55.7m2の賃貸物件、おいくらかと言いますと。月58.3万円なんですね。東京の都心でもこの値段中々ないと思うんですよね。そして204m2、かなり広いお部屋ですけれどもこちら売買価格が10億8235万円。下にいきましてワンルーム10.3m2こちら狭い部屋になっていますけど家賃はなんと賃貸で月155万円。もう想像を超えているんですけれども。これではアグネスさん。若者も借りられないですよね」

アグネス「もう不満がいっぱいです。若者だけじゃなくてちゃんと働いている大人も例えば結婚したいと思っても親から独立できない状況でしょうし、本当に一部屋も借りられないからルームメイトみたいなルームシェアみたいな形で本当にベッド一つしかないみたいな状況も普通になってきているんですね。人口は増えるだけど場所は限られているんです。だからどんどん高くなって。これが本当に賃金は実は統計上今が一番高いですよね。どんどん上がっている。そして仕事もある。だけど家賃が高くて。たからみんな不満がいっぱいあると思いますその面では」

金「若者たちの怒りの中に「自分達はもう香港に住めなくなるっていう事なんですよ。否が応でも押し出されて中国本土の方に住むしかないと。つまりこれだけ高くなってしまったら払えないわけだし。これ台湾も同じ状況なんですよ。中国からの資本がどんどん入ってきて、もうとにかく不動産がどんどん値上がりしている。香港ほどじゃないんですけど。香港の不動産は香港返還の前から少しづつ上がってきて返還の後更に上がっていって。実は中国人が世界各地に行って不動産を値上げさせているんですよ。もうどこの国もそうなんです。アメリカでもそうだしオーストラリアでもそうだしね。だけどこの香港というの近いだけにとても倍率が高くてあまりにも高騰でね香港人が住めなくなっているんです」

司会「そういう状況の中で一ヶ月後APECが北京で開かれるんですね。中国はこれ注目されるし非難されるようなことは」

平井「もちろん外交上の晴れ舞台なんでそれまでに中国としてはこの問題を平和的に解決したいという気持ちはあります。ただ一方で天安門事件以来四半世紀の中国のやり方を見ていると、こういう民主化とかあるいは政治抗争に対しては最後は力で押しつぶすという姿勢を変えていない。それがある種の中国の強さだと思うんですね。だからもし香港で妥協したらウィグルの人達も「俺達にも選挙権をよこせ」それから内モンゴルの人達も「よこせ」と言いかねないんで、そこは中国にとっては外交防衛も大事だけど遥かに国内の治安維持の方が大事です。ですから僕は中国は最後は強制執行も辞さずという態度だと思います」

司会「朱さんこれだけ中国というのは国内事情を抱えているわけですか?」

朱「中国国内もちょうど転換を途中で問題をいっぱい抱えていると思いますけど。ただ今回香港の事は直接大陸にそれほど大きな事で跳ね返ってくることはないと思います。香港の事を今回の選挙の事で言ってみれば1.0が完全民主化と。0というのがないとすれば今の0.5というところをどう見るかなんですね。2017年に香港として初めて普通選挙が導入される。そういう意味では大きい。しか民主化から見れば、それは満足できるような選挙ではないと。色々制限があると。ですからそういうのもやはり中国の発展の中で見れば一歩として0.5、0.6進歩した。その香港の大半の人もその次に更に前進することを期待する。大陸もそういう意味では少しづつ変わっていくという事を」

司会「今の香港についてアグネスさんにお聞きしたいんですけど97年の香港返還以前の香港と今、どっちが良いと感じています?」

アグネス「やっぱり植民地よりも今のほうが良いです。今の方が香港人が香港の政治をやっているんですから。少なくとも自分達のアイデンティティーがあるんですね。中国との関係というのは現実的に喧嘩しても良い結果がないですね。だからもちろんデモをする人達がいっぱいいるんですけど、20万人もいると言われてすごい数なんですけど。でも香港は720万人いるんですね。その他の人達の考え方もやっぱり聞いてあげなきゃいけないと思うんですね。今経済的にもそうだしやっぱり依存しているんです中国に。更に中国の他のところと比べればすごく自由がある。そして私達が自分の言い分も聞いてもらえるという状況になっているので。できたら今回は中国が入ってこないで香港人だけで自分で話し合って結論を出したいんです。中国に決定権を渡してしまうとこれからどんどん鶴の一声で香港の事を決められちゃうとこの基本法が一国両制度も困るんですよね」

金「何かアグネスさんの話を聞いていると、だいぶ矛盾が膨らんでるようなはらんでいるような気がするんですよね。実は、確かに香港と中国の本土の人達に比べると香港の方がよっぽど増しだって。実は産経新聞に上海の学生のインタビューが出てまして「香港人はわがままだ」と「自分達よりもよっぽど増し。恵まれているじゃないか」というコメントがあったんです。ただそれはね香港を辿った歴史を無視した話なんですよ。香港はそれこそイギリスの植民地として西と東の出会いがそこにあったんです。そのユニークな立ち位置っていうことで香港は栄えたわけですから。だからさっきも言ったように当時共産党から逃げた人はまず香港に逃げたわけですからね。まずはそれは自由への窓口だったんです。その歴史を無視しちゃいけないんであって。この人達の香港という場が持っているいろんなユニークな西と東の出会いであったり、ある意味では法と、直接選挙ができなくても法とルールの元にある程度フェアなそういう制度があったんだという事。それに慣れたそういう物に親しんできた人にとってはやっぱり中国の独裁っていうのは大変な脅威ですよ。しかも今度“普通選挙”と言われながら自分達の候補者が立てられないんだったら何のための選挙かっていう事になるし、若い人たちは生活に対する夢がなくなってくるし、ここでは生活ができないんだっていう。候補者は立てられるけど自分達の民主派の候補者が立てられない」

アグネス「民主化の人達も立てられるんですけど、ただ前の場合は150人の賛成票が必要なんですよその委員会の中で選ばれた人達の。今度は結局上がっちゃったんですよ600人に。立候補はできるんだけどその候補者になるには600人」

司会「非常にハードルが高くなった」

アグネス「それが民主派の人達が実は自分達が望んだことが結局自分達のが600人いないといけないとなって今すごく後悔しているんですよ」

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