スピーチ 5・3憲法集会 むのたけじさん

【文字起こし】

むのたけじでございます。今日の集まりは戦争を絶滅させる目的を実現できるその力を作る集会です。でもこの会場にお集まりの方々の中で満70歳より若い方々は戦争はどうゆう物かを国内で体験する機会を持ちませんでした。私はジャーナリストとして戦争を国内でも海の外でも経験しました。そういう年取った人間として、より若い方々のために短い時間ですが3つの事を申し上げたいと思います。

まず戦争とはなにか。これは常識では考えられない狂いですね。私どもは、従軍記者として出かけたから武器を一つも持っていません。それでも日本軍の行動している場所で取材活動をやれば兵隊と全く同じ心境になります。それは何か。相手を殺さなければこちらが死んでしまう。死にたくなければ相手を殺せ。戦場の第一線に立てば、もう神経が狂い始めます。これに耐えうるのはせいぜい3日ぐらいですね。後は「もうどうにでもなれ」。本能に導かれるようにして道徳観が崩れます。だからどこの場所でも戦争があると女性に乱暴をしたり物を盗んだり、証拠を消すため火を付けたりする。これが戦場で戦う兵士の姿です。その兵士を指導する軍のお偉方は何を考えるか。どこの軍隊も同じです。「敵の国民をできるだけたくさん、できるだけ早く殺せ。そのために部下を働かせろ。すると勝てるで。」これが戦争の実態です。こういう戦争によって社会の正義が実現できるでしょうか。人間の幸福が実現できるでしょうか。できるわけありません。だからこそ戦争は決して許されない。それを私達古い世代は許してしまいました。しかも戦争の進め方は誠に恥ずかしい姿でした。日清戦争以来10年ごとに戦争を続け、昭和6年の満州事変から15年戦争をやって結局ナチス・ドイツの登場とファシズムの日本とは一緒くたされて近現代史に例のない無条件降伏。条件なしの敗北で戦争を終わらせました。何とも申し訳ない。特に私どものように新聞の仕事に携わって真実を国民に伝えて道を正すべき人間が何百何千人いて何も出来なかった。これは何故なのか2番目に申したいと思います。

戦争を始めてしまったら止めようがないということを実見としたいのです。明治憲法と言われた大日本帝国憲法は最も古めかしい君主制度のもとで我々国民は憲法の名の下で国民とも人民とも呼ばれず“臣民”家来です。戦争が始まってしまって、もし国家の方針に反対することを言ったり書いたりすれば治安維持法で無期懲役ないし死刑が決まっていた。そういう状況だったんです。だからこそそういう事があったのか。2番目の私が言いたいことは本当に無様な戦争をやって無様な尻拭いをして、そして残ったのは何か。憲法9条です。憲法9条は2つの顔を持っています。マッカーサーから見ればナチス・ドイツのファッショの日本は国家としては認めない。だから交戦権は認めない。戦争はやらせない。軍隊は持たせない。本当に泣いても悔いてもならないほどの屈辱だったはずなのに古い私たち日本人はそれを感じ取りませんでした。そして何か、私もその一人ですがこの憲法9条こそは近隣に希望をもたらす。そういう受け止め方をした。そして70年間国民の誰をも戦死させず他国民の誰をも戦死させなかった。これが古い世代にできた精一杯のことです、道は間違ってない。じゃあ我々どうなるのか。私はいま国連に加盟している約200カ国のどこの国の憲法にも日本憲法9条と同じ条文はありません。日本だけが孤児のようにあの文章を高く掲げて、こうして憲法を守ろうと働き続けているのです。これが通るかどうか。必ず実現する。断言します。それは、この会場の光景が物語っています。ご覧なさい。若いエネルギーが燃え上がっているじゃありませんか。至るところに女性たちが立ち上がっているじゃありませんか。これこそ新しい歴史が大地から動き始めた事なんです。とことん頑張りぬきましょう。第三次世界大戦を許すならば地球は、動植物の大半を死なせるでしょう。そんなことを許すわけにはいきません。戦争を殺さなければ現代の人類は死ぬ資格がない。この覚悟をもってとことんがんばりましょう。

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